書名 | 漂客奇賞図 |
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解説 | 初版特製本 筆彩色入 西荘文庫旧蔵 少虫食有 |
冊数 | 1冊 |
著者 | |
絵師 | 谷文晁画 |
版元(出版社) | 冩山樓蔵版 雁金屋清吉發行 |
刊年 | 寛政二(1790)年新鐫 関九鶴刻 |
欄外解説 | |
備考 | 縦長の美濃判。元の薄水色表紙に元題簽「漂客奇賞圖」、元の黄色見返し「東海谷文晁對臨/漂客奇賞/圖/ 冩山樓蔵版」(上部欄外に「寛政庚戌新鐫」と刻す)付。本文及び表紙の一部に虫食があり裏打補修済み。安永九年に千葉房総沖に漂着した清国の画家方西園が長崎までの船中にて描いた沿岸風景図を、谷文晁が模して寛政二年に刊行されたもの。本書は市野光彦序、河合西溟序各一丁半、題字「妙縮地」半丁に続き、「房州千倉浦」より「周州上關」までの全十二図を収めた初版本で、良質の料紙を用いた上刷本。丁寧な筆彩色は刊行にあたり施したものであろう。序・題に朱印の押印も見えることから、特製本と思われる。「西荘文庫」(小津桂窓)の旧蔵朱印有。なお題簽を「漂客奇勝圖」と改め、浜田杏堂の跋半丁に続き文晁自跋半丁、下総加瀬氏の跋一丁半、および図を八図加えて全二十図とし翌寛政三年に刊行された再刊本のあることが知られる。 |